『 Agharta 』


コンクリートのドーナツの上を這い回る
まるで柔らかいネジみたいな私は何処へ?
夢に見る銀の女神よ アガルタへ導いて

鉄の塔から飛び降りて お告げに合ったとおりに
(言葉 理性 震える体 殺し 殺し) 身を投げてしまおう

地表は水面になって 深く潜っているのか?
(温い液は血ではないの? 羊水の中の) 海から

産み落とされた新しい世界には時間すらなくて
(昼も夜も同じ空の甘い香り) 意識を溶かす

神秘の海に浮かべば体を忘れてしまう
(そうか 此処が夢の楽園 銀の女神の) アガルタ


木陰に宿る悪魔に持ちかけられて 無機質な記憶と引き換えに神殿へ

銀色の光放つ美しすぎる姿に
(跪いて 愛を誓う 告げられてく) 契約の贄

永遠にアガルタの太陽を灯すために
(一番大切な思い出の宝石を) 差し出せと

心臓から取り出したダイヤの中に写った
(忘れていた景色 これは 本当の) 楽園なの?

トラウマの黒いダイヤを代わりに差出す
(これは私によく似てると 呟いた)


漆黒のダイヤを飲み込んだ太陽が降り注いで全てを壊す
空も命も 海も未来も 燃えて燃え尽きてなくなってしまうのだろう


怯え震える女神抱きしめ さあ愛されよう 再生の炎に
本当の楽園にいざなわれるよう眠りより深く祈り続けて
 

 

凍える暖かさ 痛い安らぎ 眩しい暗闇の抱擁
誘惑の様な幾つもの手を振り払いその先に見えたのは

体を包む雨に目を覚ます 心配そうに覗き込む
銀色の子猫抱きかかえて 向かう場所はよく知った楽園